2021年に公表された、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書では、「人間の影響
が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない。大気、海洋、雪氷圏及び生物圏
において、広範囲かつ急速な変化が現れている。」と結論付けました。
人為起源の気候変動は、世界中の全ての地域で、多くの気象及び気候の極端現象(熱波、大雨、干ば
つ、熱帯低気圧など)に既に影響を及ぼしています。
しかし、世界の平均気温は少なくとも今世紀半ばまでは上昇を続け、向こう数十年の間に二酸化炭素
及びその他の温室効果ガスの排出が大幅に減少しない限り、21世紀中に、地球温暖化は1.5℃及び2℃
を超えると予測されています。
気温上昇を1.5℃に抑え、次世代への負の影響を極力少なくするため、温暖化の影響や対策を正しく知
り、私たちにできることは何かを学んでいきます。
宇都宮市環境学習センターでは、大人から子どもまで、いろいろな切り口で学習を進めています
とりわけ脱炭素社会の実現は、重要な課題であり再生可能エネルギーの可能性を幅広く探っています
いままで取り組んできた関連する講座等を、以下に紹介します
常設展示「県内の再生可能エネルギー」
宇都宮市環境学習センターを運営するうつのみや環境行動フォーラムの部会が、県内の再生可能エネルギーを調査し結果をパネル展示しています
捨てられた自転車の前輪を利用したマイクロ水力発電実験装置も展示しています
環境大学でグループ討議
平成26年後期環境大学 11月~3月
統一テーマ「地球温暖化とその対応」
最終回の5回目は、講義のあと8つのグループ
分かれ、「我が家でできる省エネ対策」を課題
に論議、それぞれ発表しました
講演会 地球環境NOW (平成27年1月)
「地球温暖化を市民目線で見る」
講師 WWFジャパン 気候変動・エネルギー
プロジェクトリーダー 小西雅子 氏
会場は、参加者で一杯になりました
世界で起きている温暖化の影響、国際交渉の現状など、新しい発見がいっぱいありました
講演会後のアンケートでも、高い評価をいただきました
環境大学見学会 (平成26年12月)
「那珂川バイオマス発電所」
馬頭東中学校跡につくられた工場で、森の再生を願い、すべての木材を受け入れ、製材できる良質な木は材木として、そうでない木は燃料にしてバイオマス発電を行っています。発電の余熱でウナギの養殖とマンゴーの栽培もおこなっています
再生可能エネルギー施設見学会
(平成26年11月)
「ファイブエイトゴルフクラブ」
エネルギーと食の自給自足を行っている特異なゴルフ場を訪ねました ゴルフ場の間伐材をバイオマスボイラーで給湯に、ソーラーパネルで全電力量を発電、野菜畑で野菜をつくり、ネギとニワトリを飼ってレストランの食材をまかなっています
ソーラークッカー (毎年8月に実施)
「太陽熱の利用・ソーラークッカーをつくろう」
講師 足利工業大学総合研究センター
センター長 教授 中條祐一 氏
夏休み定番講座、親子で参加する人気講座です
自分でつくったクッカーで、ホットケーキやゆで卵をつくります 太陽の恵みを体感し、再生可能エネンルギーを身近に感じてもらいます
焼きあがる時間を利用して、世界のソーラークッカー事情の講義をしていただきます
緑のカーテン (毎年5月に実施)
「緑のカーテンづくり講座」
講師 宇都宮市緑の相談所 緑化指導員
緑のカーテンの有効性は、実験によると約5℃の
断熱効果があります。ゴーヤ、アサガオ、四角まめ
などを育てて、楽しみながら省エネの実現です
釜川マイクロ水力発電所 (毎年12月に設置)
毎年、クリスマスの時期に宇都宮市の中心市街地を流れる釜川にマイクロ水力発電所を設置しています
捨てられた自転車の前輪(12輪)で落差70cmを利用して発電、川辺をLEDで照らしています
再生可能エネルギーを身近に感じてもらおうと企画したもので、地元の県立宇都宮工業高校の生徒たちが製作し、冷たい川のなかで設置してくれています
再生可能エネルギー見学会 (平成25年10月)
「講義と見学(風と光の広場)」
講師 足利工業大学総合研究センター
助教 西沢良文 氏
再生可能エネルギーで、太陽光についで重要視され
ている風力発電の可能性をさぐりました
講義で「風力発電のポテンシャル」を学んだあと、世界のいろいろな形式の風力発電を見学しました
環境大学見学会 (平成24年8月)
「那須野が原の地域エネルギー施設見学」
小水力発電の先駆けといわれる那須野が原の農業用水路を利用した発電装置を見学しました 再生可能エネルギー買取制度が導入される前の設置で、法的規制が厳しい中、苦労して実現したものです
わずか2mの落差で30KWも出せることに感動、参加者から多くの質問がでていました